昨日の、パンチラ淫で最後に読んだもの。 


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「そんざい」
 

国会中継の途中ですが

地震津波関連の情報をお伝えします。

緊急地震速報が出ました。

宮城県、岩手県、福島県、秋田県、山形県に

緊急地震速報です。

強い揺れを感じた地域のみなさんに

お伝えしております。

今これは陸上の様子です

波が今、住宅や畑を飲み込んでいくのがわかります。




お客さんなんて

誰もいなくなったのに

まだふるえてかがんでいる

パートのおんなのひとの腕をひっぱって

共有通路に引きづり出す。

アイロン切ったかって

そんなインカム

ばかみたいなのに

何回も飛んでて

電源切った

同じフロアの美容室のおとこのこは

「俺さあ、神戸だからさあ」って

繰り返して

帰れなくても帰れと何度も言いにきた。



3歳のおとこのこ

握りしめるてのひらの感触

手首に残って

これ、一生記憶にのこるんだろうなあと

思ったひとの一生まであっけなくおわる。


明日あのこに会ったら

明日こそ、おれは本気だと

お前の事すきだからいろんなことしたくて

俺は変なのか、変じゃないよねって

言おうと決めてた16歳の男の子の高鳴るさいしょの恋。

来年になったら、やっと仕事も一段落するから

そうだ、私、そろそろ赤ちゃんを産んでもいいよねと

38歳のおんなのひとのまだ誰にも言えない新しい決意。

長かった戦争は終わって、緑色の紙っぺら一枚

私たち2人だけになっちゃったけど

きっとずっと楽しいよねと笑った母と子


やっと明ける朝のにおいかいで

うつむいて渡る国道17号

ねむたいと

つかれたと

だれかにぎゅっと抱きしめられたいが

混じり合って緩む涙腺に

蓋するみたいに煙草の煙は染みて

朝焼けばかり綺麗だから

今夜は雨になるかもしれない


酒場ではボトルは床に叩き付けられ

なにかとなにかのまざった甘い変な臭いたちこめ

困ったねと笑い合ったあの男の子は

遠い町へ行ってもう会うこともないだろう

ぼろぼろでかびくさい

走ってたどり着いた

1kのアパートのドア空けられた瞬間

なんでメールも返さないのと

抱きつくしかなくて

抱きつくような仲じゃなかったのに

嘘みたいにそれはあたりまえで

抱きつきなから手の中で携帯は鳴って

届いてなかった4通のメールは今さら届いて

馬鹿みたいと笑って

動きだした地下鉄に乗った。



女は死んだ

男は死んだ

売春婦も

嘘つきも

おひとよしも

医者は死んだ

教師は死んだ

コミュ障も死んだ。

犬は死んだ。

精神病患者も死んだ。

だけど

わたしの大嫌いなおとこは

死ななかった。

歌は死んだ

言葉は死んだ

好きは死んだ。

嫌いは死んだ。

きちんとあったのに

なかったことになったものが

死ぬってことじゃなかったら

生きるってなんだ。


なかったことじゃないのに

なかったことになった

あったことなのに

なかったことになった

誰も知らないことは 

なかったことになった。

存在しなくなった。

うそみたいなのに

ほんとうになくなったからとりあえずわらった。


3歳のおんなのこ

握りしめるてのひらの汗

感じなから眠る

わたしのしあわせのようなものは

いつかあのひみたいにあっけなくおわる。


あのひ、なにをしてたかもしらないひとと

あたりまえに出会って恋をする

おんなのこのへその緒を切った夜のこと

いつか話してあげたい。


ふるえてかかんでいる

パートのおんなのひとの腕をひっぱって

共有通路に引きづり出す。

アイロンちゃんと切ったかって

そんなインカム

ばかみたいなのに

何回も跳んでて

いらついて

イヤホン外した。

「俺さあ、神戸だからさあ」って

繰り返して

テレビみろよ

帰れなくても帰れと何度も言いにきた友達。




私は泣かない。

あんなにきらいなおとこでも

いきてるってわかってうれしい。

あんなにきらいなおとこでも

いきててよかった。

これはきっと愛じゃないかもしれない

そんなに簡単なことではない

でも、愛はほんとうはそういうものかもしれない


ヒトであることは

想像以上にかさついて、刺さる。


(正しい愛を私はしらない)

だけど創る事で、私は存在している。

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今日というこの日に寄せて。
2013.3.11 三木悠莉